麹町ラプソディ
丸の内サラリーマン(ブラック)が日常を五行で切り取るブログ。たまに小説も書きます。
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サトイチ

Author:サトイチ
子どものまま大人になった、しがないリーマンのつぶやきです。
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あと、甘党です。



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ベジタリアン。
「肉は可哀想だから食べないの」と彼女は行った


言葉を持たないレタスを咀嚼し


シルクのレースがついた可愛らしい服がよく似合っていた


彼女の足元には蟻が一筋の群をなし


手にしたソフトクリームはコチニール色素で彩られていた



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意識と物体の間。
あるところに、天才的に病的な外科医がいた


夜、麻酔で深く寝入った私の頭を彼は滑らかに切断し


頭骨を開け、大脳を切り離し、前頭葉を丁重に持ち上げ、労わるように視神経をクーパーで切断した


脊髄をも切り離し、物体として解き放たれた大脳を彼はひとしきり眺めたあと、それを丁寧に中にしまい、神経をつなぎ、頭骨をはめた


全ては元通りとなり、目を覚ました私は、果たして何者なのだろうか





夕闇、生き急ぐ彼ら。
黒猫が夕闇にまどろんでいた


人も風も通り過ぎ


時間さえも慌ただしく駆け抜ける中


その猫は悠然と斜陽を黒い毛並みに受け止めていた


旅人に詰問する古代の神のように





テーマ:詩・想 - ジャンル:小説・文学

二十代、夏、冷蔵庫の音が響く部屋で。
即物的な愛を求めて


打算的で効率的な関係を築いては壊し


自傷的で自嘲的な記憶のかけらをバラ撒いた


信じられるものは触れているものだけで


価値があると誰かが言ったことを信じ込んでいた



テーマ:詩・想 - ジャンル:小説・文学

夜想曲。
ありきたりな春を紡いで


君のいた夏を思った


秋の調べは耳に優しく


冬の夕影を背にした


手から零れた愛しさを拭った



テーマ:詩・想 - ジャンル:小説・文学